牛乳ポストをつけるか、否か。

これ、何かわかりますか?

古い団地やお家の玄関に小さなポストのようなものを見かけたことはないでしょうか?郵便受けにしては小さすぎる。これ「牛乳受け箱」と言って、牛乳配達用のスペースなんです。
牛乳と言ったら、スーパーやコンビニで紙パックの製品を買われる方が多いのでは。でも実は家まで配達されてくる、瓶牛乳を毎朝グイっと飲んでいる人も多いらしい。日本全国だと500万軒以上、10世帯に1世帯以上の契約数なんて情報もある。思ったより現役メジャーなサービス。

最近は機能性ヨーグルトもたくさんの種類が発売されているから、そちらを飲んでいる方が多いのかもしれませんね。それと今は、保冷性能の高いボックスに入れてもらえるから、牛乳ポストは必要ではない。 

普通の家とは

だから、家を新築する時、リノベーションする時、牛乳ポストを新たに取り付けることは、まぁないわけです。このように、家に付属されるモノ、プロダクトとは、その住まい手の生活に要か不要かでだいたいは決まってきます。

例えば、ペーパーレスがもっと進んだら、郵便受けも同じように不要になる時代が来ても、まったく不思議ではないし、逆に冷蔵機能を持ったスペースの設置が未来の常識になっているかもしれない。玄関まわりで言ったら、宅配ボックスなんて、昔はなかったからねー。

つまり「普通の家なら、これは普通あるよね」なんてお決まりのモノは1つも無いってこと。

現時点での常識的な設備や標準的な仕様というものは存在します。でも、それはとても柔らかくて変化しやすい普通。さらに住宅だったら、住まい手一人一人の日々の暮らし、生活に合った、あらゆる家での在り方があるのです。

スイッチ1つとっても

別の例。ある部屋に入ったら、扉の手元に照明用のスイッチがある、これが今の家の常識、普通です。でも人感センサーで自動点灯させたり、スマートスピーカーと連携させたり、手元のスイッチを使わない選択肢も増えてきています。一方でアメリカンスイッチとかトグルスイッチと呼ぶような、見た目もレトロだし、カチャカチャという動作自体を楽しみたいなんて要望もあります。

他愛もない自分自身との質疑応答の積み重ね

「あなたのライフスタイルに合った家づくり」なんて言われても、正直ピンとこないかもしれません。「1日の始まりに牛乳グイっと飲みたい派ですか?」「スイッチの感触楽しみたい派ですか?」こんな他愛もない自分自身との質疑応答の積み重ねが、あなたにとっての普通の家になってくるのです。