AIに住む場所は決められるか?

都会暮らしの魅力とは

便利な生活ならコンビニ1つで事足りるかもしれませんが、都市部駅近くには、古くからの商店街があったりして、便利だけでは言い表せない魅力がありますよね。例えば、その街にしかない美味しい居酒屋さんを行きつけに、裏メニューを頼んだりして、憧れちゃいます。
他にも、日本人はほとんど使っていなさそうだけどなぜか営業できているお店があったり、街全体もジェンダーフリーな雰囲気があったり、カオス感がまた居心地良し。

 

郊外はバランスの良さが魅力

一方、郊外の住宅地も住んでみたら、これはこれで住み居心地が良いものです。学校やクリニック、公園など暮らしの要素がバランスよく計画されている点は、通信簿で言えばオール4、自分の子どもだったら、なかなか頑張っているなと褒めてあげたいところですね。

あのスーパーは小洒落た商品が売っていないとか、雨の日はバスがやたら混むとか、何かと日々の文句も言いがちですが、あなたの「街」が、途方もない要素で構成されていることを考えれば、多くの人が郊外を選択するのも自然なこと。

 

何げにAI

都会派か郊外派か、家探しにおける大テーマです。しかし、どちらか選べれば終わりではなくて、それぞれの街はそれぞれ全部違うからまったく困ったものです。
そんな時、便利なのは不動産物件紹介サイトですよね。「エリアや路線の設定」「駅から〇分以内」「通勤時間□分以内」などを入力すれば検索結果を簡単に絞り込み。さらに詳しくスーパーや公園への距離も設定できたりするサイトもあります。

最近はAI技術が進化して、閲覧履歴からおススメ物件を勝手にピックアップしてくれる親切機能が組み込まれていることもあります。行ったことがない街だったけれど、もし条件がマッチするなら住んだら楽しい街なのかも、といった気づきに繋がるかもしれません。

 

ちょっとコワい未来

これからどんどんAIが進化したらどうなるんだろう。不動産物件を調べようと思った瞬間に自分に相性ピッタリの物件が表示される未来。手間ゼロですけど、それは本当に自分らしい家探しなのか、住む場所が自動的に決められるようで、ちょっと想像してみてコワくなりました。

今は、気に入りそうな物件があって、それがもしあまり知らない街だったらどうするか。おそらく、だいたいの人がマップ検索や口コミサイトを使って、どんな施設やお店がその街にあるかなどを調べますかね。それぞれ自分なりの方法で、検討するんでしょうけど、どのサイトにもAI的な技術が組み込まれてきている昨今、やっぱり、ちょっとコワい未来に近づいてきているのかも。

 

AIに住む場所を決められてたまるものか

仮にこれからAIが進化を続けたとします。それでも自分自身だけの「街に対する居心地の良さ」の感覚、ここだけは、どんなにAIの解析能力が上がったとしても嗅ぎ取れまいだと自負できる部分を1つでも見つけておきたいですね。自分らしさの最後の砦のような部分。

「アノ感じのスナックが今でも潰れずに残っている街」とか「よく知らない鳥のきれいな鳴き声がどこからか聞こえてくる街」とか、言語化は難しいけど、その街に行ったらジャッジできる自分だけの指標を何か持てると素敵ではないかと思います。

「AIに住む場所を決められてたまるものか」くらいの、ちょっとした気骨をもって、街探し、家探しをしてみるのは、いかがでしょうか。